Climate Change

東南アジアの労働者や地域が 日本の焼却炉に反対するわけ

東南アジアの労働者や地域が 日本の焼却炉に反対するわけ

この記事は、以下の団体からの支援を受けて執筆され、Asian American Journalists Association (AAJA) から Journalism Excellency Awards 2023を受賞しています。   渡辺歩さんは、東京都の清掃労働者だ。毎朝、都内の渋滞を避けるために午前6時に家を出て、朝8時に職場に着き、東京23区の各家庭や事業所のごみを収集する。日によって、資源ごみや不燃ごみ、そして最も量の多い可燃ごみを回収する。 薄いプラごみや布、汚れた紙製品などの有機物は、都内の清掃工場へと運ばれる。この工場は、東京23区清掃一部事務組合が操業する。東京23区内では、工場がない中野区や荒川区、工場が2つある練馬区や世田谷区もあり、清掃工場は全部で21区に位置する。大阪で1960年代に近代的なごみ焼却場が操業して以来、70~80年代にかけての急速な経済発展とごみの増大に伴って、日本では大半のごみが焼却されてきた。 リサイクルが進むと同時に人口の高齢化が加速しているため、日本ではごみの量が減る一方だ。現在、全国で1千件の清掃工場が稼働しているが、焼却炉の
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